お嬢様の可憐なる大活躍

ジゼル・アラン (1) (ビームコミックス)

ジゼル・アラン (1) (ビームコミックス)

平積みされていた表紙に一目ぼれして購入。入江さんの「乱と灰色〜」と同じフェローズで連載されているんですね。


エントリのタイトルにもした帯の文句通り、まさに「お嬢様の可憐なる大活躍」のお話です。好奇心旺盛なジゼル・アランお嬢様が「何でも屋」を開業し、そこに転がり込んできた依頼を遂行するために隣人のエリックを巻き込んで東奔西走(と言うには可憐すぎる気もしますが)します。他の方の感想を読んでみたところ「乙嫁語り」の森薫さんと作風が似ているという印象を受けた方をちらほら見かけました。「乙嫁語り」も「エマ」も読みたいなあと思いつつ手を伸ばしていないのでとても気になります。1冊漫画を読んだだけなのに、「こういうジャンルの漫画最近読んでないな」だとか「この作品読まれてる方はこの作品も読んでるな」だとかで読みたい漫画が倍々に増えていくのが嬉しいやら財布がさみしいやら(笑)

***********************

ジゼル・アランお嬢様はおいくつなんだろうな〜ととても気になりました。体つきからは14歳か15歳くらいに思えるし「まだ子供よ」と言われているからそれくらいの年齢なんだろうな、とは思うのですが、お嬢様としての英才教育の賜物なのか彼女自身の不思議な魅力のせいなのか時折ぐっと大人っぽく見えてどきりとします。なんてすっかり虜にされてしまいましたが、エリックくんとしてはそんな魅力的な女の子が身近にいて気が気じゃないだろうなあ(笑)そんなエリックくんは隣人でありジゼルの店子なのですが、この子もいまいち年齢がわからない。ジゼルと年の差があると言われているので20歳ぐらいかもっと上なのかな。「可憐で好奇心旺盛な少女に振り回される男の人」という題材が大好きなので終始にやにやしながら読みました。

1つのお話で1つの依頼を遂行しているのですが、「危ない橋も一度は渡れ?」というジゼル嬢が煙突掃除をするお話が好きです。エリックくんはジゼルのことをとても気にしているけれど過保護ということはなく、適度に突き放すというか見守るだけにとどめるという距離感でとても心地よいです。煙突掃除という些細なようでお嬢様には未知の冒険である出来事を、裸足になって煤にまみれながらまっとうするジゼルはやっぱり可憐で、見届けたこちらも煙突の出口で待ち受けるエリックのような表情になってしまいます。労働の後のおいしいご飯と冒険の余韻ではしゃぐジゼルが可愛い。次巻も楽しみです!

***********************

まったくお話と関係ないのだけど、最後のお話に出てくるリュカという森に住む少年が、ヘタリアのイギリスの幼年期を思い出させてどきりとしたのはわたしだけでしょうか・・・リュカくんも可愛いんだよなあこれが。