君を、もっと好きになってしまった

みづいろとぴんく、それからだいだい。 (ショコラコミックス)

みづいろとぴんく、それからだいだい。 (ショコラコミックス)

とてもかわいらしいお話でした。

ボーイズ ラブですので、お気をつけください。



表題作以外に短編が3本、前後篇のお話が1本、そしてそれぞれにおまけがたっぷりと収録されていて満足感のある1冊です。いろんな雑誌に掲載されたお話を集めているからか、お話の雰囲気も違っていて、面白い短編集になっているなあと思います。
表題作は、高校1年生の百成くんと、先輩の3年生の瑞木くんの初 体 験のお話です。百成くんは非常に口数が少なく、そんな彼を「クールなんだ」と思っていた瑞木先輩ですが、百成くんのお家に遊びに行くことになり、彼の意外な一面を知ります。ただでさえ甘酸っぱい高校生のふたりのお話なのに、シャイな百成くんが真っ赤になったり、慣れない状況にふたりであたふたしてしまったりと、きゅんとくる要素がたくさんで、思わずこちらも頬がゆるんでしまうかわいらしいお話です。


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上に書いたように表題作もとてもかわいらしいのですが、わたしは「木曜日の憂鬱」という一番短いお話が好きです。この短編集には「思いを伝えられない臆病な人」がたくさん登場するのですが、このお話の2人もそんな人達です。お互いに思い合っているのに、最初に結んでしまった関係に縛られてか、なかなか気持ちを伝えることができません。もう会えないかもしれない、という段になって初めて気持ちを通じ合わせることができます。しかしほんとうに短いお話なのでもう少しこの2人のお話が見てみたいなあという気持ちになりました。また、小椋さんのお話の中では珍しいカラーのお話かなあと思うので、こういう路線が好きなわたしとしては作品の幅が広がったということなのかなあと嬉しくなりました。

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「泣いた白い鬼」

  • 攻めの大洋くんが純粋すぎて天使みたいです。
  • 受けのちひろさんはきっとたくさんつらい経験をしてきたのだろうね

「眠れる君のまつげが揺れた」

  • 攻めの暁生くんがとても好きです!かっこいい!
  • それにしても小椋さんの書かれる男の子の髪はみんなぴょんぴょんしていて撫で繰りまわしたくなります。
  • みつるくんの照れ顔かわいい・・・・おでこまで真っ赤・・・・

「きらきらのせかい」

  • きらきらとこぼれたものはきっと土の粒だけじゃなかったと思うんだ
  • 誰かと触れ合って夢中になれるものや好きなものが増えていくことは素敵なことです。

「せんせい、あのネ」

  • 攻めの!北上くんの!お顔が!好みです!(興奮)
  • 目つきが悪くて、こわそうで、でも優しい人が好きです・・・北上くん・・・
  • 小椋さんの描かれるちびっこのデフォルメのされ方がすごいかわいいです。ぬいぐるみみたい。
  • そして北上くんを中井さんボイスで脳内アフレコしてしまうわたし・・・なんで業が深い・・・(反省)
  • こういう、より大人なはずなのに、むしろ大人だからか、臆病になってしまっている受けを優しく心開かせる攻め、というのは鉄板ではありますが、やっぱりきゅんとしてしまいます。様式美だいじです。

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小椋ムクさんというと、現在はcabで木原さん原作のお話で作画を担当されていらっしゃり、そちらも注目度大だと思います。その作品はまだちゃんと拝見したことがないのですが、実力あるお二人なので非常に楽しみです。